文部科学省 研究開発局参事官(宇宙航空政策 担当)殿

● 宇宙開発に関する長期的な計画への意見

(住所・氏名・年齢・職業・電話番号 略)
注)青色の部分は自分に対する突っ込みです。もちろん本文には書いていないので念のため。


● 意見

「宇宙開発に関する長期的な計画」についての中間とりまとめを拝見すると、「はやぶさ」の成果については随所に記述されているが

(3)宇宙探査への挑戦

において、「はやぶさ」に続く小惑星探査に関しては僅か一行しか触れられていない。月探査計画については11行もあるにも係わらずである。


月探査は目先の重要な課題であるが、それは知的好奇心を満足させるという純粋に科学的意義以上に国際関係や資源確保といった実利的動機付けが強くなっており、また、月に関しては従来の探査で基本的な部分は一般にもかなり知られており(実際、月からの地球の出も鮮明とはいえ「かつて見た光景」であり「初めて」の感動はない)これからの探査はより専門的で一般にアピールしにくい分野になっていくと思われる。
【月にしか行けないのならともかく「はやぶさ」によって小惑星探査の手段を手に入れたのだから、いまさら月でもないだろうと思ってしまう。月探査の重要性は理解してるけどさ。】

対して小惑星からのサンプル・リターンは未だ人類が成し得ていない偉業であり、日本の技術によってこれを継続し、より確かな成果を得ることは一般へのアピールも大きく且つ日本人としての誇りを満足させるものだと考える。
【お役人にアピールする為だから仕方ないけど、大袈裟だなぁ。】

現在「はやぶさ」が帰還の途に有るとはいえ瀕死の状態であり、関係各位の努力と幸運に恵まれサンプルを地球に投下できたとしても、極微量であることが予想される。

今般の財政事情を鑑みれば予算に限りが有るのは致し方ないところであるが、米国も同様のミッションを計画中と聞く。
5年後では遅すぎる。人類初の栄誉を確実にするためにも、今すぐに次の小惑星探査計画を実行して頂きたい。大型衛星の開発期間を少し長くしたり「きぼう」の運用費を少し削るなどの遣り繰りをすれば不可能な金額ではないと考えますが、如何に。
【いやらしい、なんか野党政治家の国会質問みたいな口調だ。】


「我が国の強みを活かし、未知のフロンティアである宇宙の探査に積極、果敢に挑戦する。」というのであれば、小惑星は月以上に未知であり、「積極、果敢に挑戦する」価値が高い研究対象である。また、既に我が国はその手段となる技術を持っているのは最大の「強み」であると考えるが、如何に。
この継続を目先の理由で放棄するのは税金で買った財産を捨てるに等しい。

最終とりまとめには是非とも小惑星探査の具体的計画を詳しく入れて欲しいと(そして実行して欲しいと)切に願うものであります。