ゴジラの味噌汁

かげろう(!日記)
'!' は論理演算子 Not です。
「日記にあらず」と読んでください。

05年  11月 某日

■  リハーサル中止
今日行われた探査機「はやぶさ」のリハーサル降下が中止された。
午前中は順調に降下していたのに仕事から帰ったら「本日の降下中止」のアナウンスで少しがっかり。
「GO/NOGO判断の際に異常を検知したたため中止となりました」って、何があったんじゃー、とか思ってたんだけど、やっと情報が出てきた。

要するに自律航法システムが目標を見失ったって事らしい。
うーん、探査機に搭載されてるコンピューターって処理速度が遅いからなぁ。なにしろ20年前のパソコン程度の性能しかないんである。むしろこれで自律航行できる方が驚きなのだ。地形が複雑になると対処しきれなくなるのかなぁ。

近距離用の距離測定装置のテスト
ターゲットマーカー(目標地点をレーザーで確認するための反射鏡)の投下
10センチ程の小さな探査ロボット「ミネルバ」の投下

が予定されていたけれど、全て中止。残念。

2つの姿勢制御装置が壊れた時にはもうだめかと半分諦めたんだけど、関係者は諦めなかったのだね。頭が下がる。
この諦めない姿勢でなんとか次のテストや本番にも挑戦して欲しい。
特に探査ロボットは何とか投下して地表の岩質を見たいもんだ。
幸い懸念されていた燃料はもう一度リハーサルを追加する分くらいは残っているらしい。
いずれにしても計画の練り直しなんだけど帰還軌道の関係で12月の頭には「イトカワ」を離れなければならないらしい。その間にNASAの地上局が使えるかが問題ってのも何だかなぁ。
どんな衛星を作っても結局運用はアメリカの都合次第ってのも情けない話しではあるぞ。


9月にはランデブー飛行に入って詳細な情報を送って来ていた。
最新の画像を見ると、1メートル以下の小さな岩まではっきり見えて、よくぞここまで、なんて思っちゃう。今回、中止したとはいえ500メートルの距離までは近付いたんだから更に高解像度の写真も撮影されているはずで、公開が楽しみ。

でもこれ、本当に砂糖をまぶしたカリントウのようだ。粒々の小さな岩がへばり付いてる。
小惑星って言うとでっかい岩石のような、ジャガイモのようなイメージが有ったけれど、表面を詳細に見ると実際はかなり違うものなんだな。

月の様に重力が強くないから近くの小天体を引き寄せても激突してクレーターにならずに形が残って堆積してるって事だろうか。
逆に言えば簡単に引き剥がされて飛び散って新たな小惑星が作られるって事にもなる。これはこれで驚きだ。

この後、二度の着陸(といっても滞在時間はほんの1秒か2秒なんだけど)とサンプル採集が上手くいく事を願うばかりだけれど、それより何より、ここまでの成果が上がったんだから無理をせずに必ず帰って来るんだよ〜。

■ コメント


この記事へのコメントはありません


■ コメントの受付は終了しました。■