ゴジラの味噌汁

かげろう(!日記)
'!' は論理演算子 Not です。
「日記にあらず」と読んでください。

05年  11月 某日

■  着陸していた!!
またまた「はやぶさ」
スマソ、個人的には今年最大のイベントだから。

という訳でその後の状況がJAXAからリリースされた。
「はやぶさ」の第1回着陸飛行の結果と今後の計画について

着陸していないと予想されていたのが、実は着陸していた事は、またまた松浦氏のブログ(なにしろ本家のJAXAより情報が早くて詳しい)で知って驚いたのだが、詳細な発表を読むとかなりきわどい状況だったことが解る。

■ 「はやぶさ」は自律降下中に障害物を検知した。

これは結果的に誤動作という事なのだけれど、上記発表では「何らかの反射光を検出したため」と書かれているだけで原因が特定されていない。
もし、ターゲットマーカーが着地した時に巻き上げた砂や砂利に反応したのなら次のときも起こりうるし、地形に由来するものなら運を天に任せるしかない。
いずれにしてもセンサーの判断基準を見直す必要がある。

■ 障害物があると判断したのに緊急離脱できなかった。

今回は判断そのものが間違っていたから無事だったけれど、本当に岩などの障害物が有ったら致命的なことになりかねない。

■ 着地後、2回バウンドしている。

バウンドは予想外だったらしい。 → 「はやぶさリンク」:はやぶさ23日夜時点の現状、ミネルヴァについて
本来、着地した瞬間に弾丸を発射して舞い上がったサンプルを収集するわけだが、機体がバウンドして逃げてしまったら上手く集められるのだろうか。少々不安が残る。

■ その後、完全に着地したにも係わらず、プログラム的には既に離脱状態の制御に移っていたので離陸のための噴射をしなかった。

一つずつの判断を見れば適切なプログラムだけれど全体としては限りなくバグに近い。まあ、これに関しては新しいプログラムを送れば済むことだろうが。


でもって、ネットを見ると「着陸してて良かった」という反応が多いようだけど、
これ、「着陸」って言えるだろうか。
どちらかと言えば「不時着」だよなあ。いや、責めてるんじゃない、心配してるんだ。
もし地上からの緊急離陸命令を受け付けなかったらと思うと冷や汗ものである。
2回目の着陸も無理をしないで安全第一で。これだけデータが取れればミッションが失敗なんていう人はいないと思うぞ。
30分っていうオマケの長期滞在中に(予定では地上にいるのは1秒ほどだった)姿勢制御で元々余裕のない燃料を減らしてるし、技術試験が目的なら何としても帰って来て欲しい。

小惑星に接地した後離陸した世界初の探査機になった訳なのだが「嬉しさも中ぐらいなり」ってのが本音かな。


もう一つ、5thstarさんで紹介されている関連ネタで「はやぶさ」が緊急離脱した理由が分かった。
上記JAXAのサイトの「イトカワ」地表に投影された「はやぶさ」の影とターゲットマーカーが光っている写真(図3a)を見た上でご覧あれ。

小さい写真ではよく分からなかったけど、大きい写真を見て大笑い。
わはは、これじゃ離脱しないわけにいかない。
アメリカ人もやるな。

更についでと言っては何だけど、ペーパークラフト・サイトの端くれとしてはこれも紹介しておこう。
はやぶさペーパークラフト

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