ゴジラの味噌汁

かげろう(!日記)
'!' は論理演算子 Not です。
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02年  11月 某日

■  暗黒街秘密警察 支離滅裂
私がよく行くサイトの一つに「荻窪東宝」さんがある。
ここの管理人さん(映画館の体裁をとっているので支配人と名乗っておられる)は時々自主映画も作られているそうで今回、ご好意で新作のビデオテープを送っていただいた。
これが滅法面白いので紹介させて頂く。
多少のネタばれも含まれるのでこれから観る予定のある方は注意(^^)。


パッケージにもネタ満載

まずクレジットタイトル。東宝のタイトルにそっくりな映像を作り
「TOHO SCOPE」ならぬ「TOHOHO SCOPE」の文字。
いや、これ、ホントに上下をカットしただけの”トホホ スコープ”なのだ。
続いて写る港の風景。背景に流れる「ヒュン、ヒュン、ヒュン」という
東宝映画の港のシーンではおなじみの効果音。
もうこれで東宝ファンの心はしっかりつかんだと言っていい。
閑散とした埠頭の一角で拳銃の取引をする絵に書いたような悪役といった雰囲気の男たち。
中丸興業の、中丸駄々雄とそのボディガード天英世、謎の武器商人、ハロルド・ェイの三人である。
それを目撃していた愛犬家の女性、若映子。
あわてて口封じのために撃ち殺そうとするが愛犬ポチの反撃で一目散に逃げ出す男たち。
って、あたしゃここでひっくり返ってしまった。
縫ぐるみの足にキャスターを付けて引っ張ってるんだ。
(このポチがよく出来てる。)
もう東宝ファンとか関係なく、このプロローグだけで完璧につかみはOKである。


↑ これがポチ

そして満を持して登場する主人公、”国際秘密警察”の見次郎。
タイトルから分るとうり三橋達也主演の東宝映画「国際秘密警察」シリーズのパロディーなのだが、残念ながら私はオリジナルを見てないのだ。
聞くところによればこれは「007」シリーズのヒットを受けて作られた作品との事であるからパロディー(というのは失礼かも知れないが)のパロディーということになるが、むしろ期せずしてパロディーとなってしまった「国際秘密警察」への強烈なオマージュと言える。
それが証拠にブロフェルドの様な人物も登場するし、多くの東宝俳優が集まるパーティーの映像の中からシリーズに出演された方の顔だけを選んでインサートされている。

あまりネタをばらす訳に行かないので詳細は割愛するが物語の方は、大技、小技のギャグを連発しながら中丸興業の賭博場へ潜入した南見次郎と警視庁の平田彦刑部の活躍で悪人一味はすべて捕らえられ、めでたし、めでたしとなる。
が、さらに特典映像が続く。
ところがこの特典映像が本編のパロディーなのである。
つまりパロディーのパロディーの、そのまたパロディー(しかも自作の)という超重層構造なのだ。
参りました!
これはもうメルギブソンブルックスも真っ青の傑作である。
いや、アメリカのパロディー映画とかは面白いんだが、センスが日本人と合わないせいかいまいちギャグが空回りしている感じがするが、この作品はべたべたのギャグなのにぴったりツボにはまっているのだ。

「暗黒街秘密警察・支離滅裂、サイコー!」で、またひっくり返った(爆)


追記: 支配人日記(2002年10月14日)からポスターとスポットCMが見られます。

02/11/16
感想文とか

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