ゴジラの味噌汁

かげろう(!日記)
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03年  04月 某日

■  沓掛時次郎
昼間、ふとテレビを見ると映画をやってた。砂浜でヤクザの立ち回り。と、手前にもつれて切りあう別のヤクザが大アップでフレームイン。「おお、凄いアングル。これこそアクション映画だよ!」と思わず引き込まれてしまった。
「沓掛時次郎 遊侠一匹」大好きな加藤泰監督作品だった。
初見だったが、予備知識無しでワンカット見ただけでも巨匠と呼ばれる監督の作品はやっぱり違う。
長谷川伸(原作)といえば戦前の人って感じで我々の世代でも一歩引いてしまうが、今は名前すら知らない人も多いかも。泣かせ方があざといのでイマイチのめり込めないところがあるんだけど目茶カッコイイのは否定できない。
ご存知もの時代劇としては雰囲気が随分現代的で当時(昭和41年)としては血糊の量も多い。もっと古典的な時代劇のファンには少し不満があるかもしれないが最近の節操もなくアメリカナイズされた勘違い時代劇に比べれば守るべきところはきっちりと押さえてあり、加藤泰が油の乗り切った時期の作品で独特の美的センスはファンにはたまらない。
一時ばったりと作られなくなってた時代劇が最近、少しずつとはいえ復活してきたのは歓迎すべき事だが奇をてらった作品が多すぎる。正統的な時代劇映画が出来ないかな...。

なんて考えながら仕事もせずに結局最後まで見てしまった。しかし、真昼間からいい歳したおっさんが目を腫らしてる姿は人には見せられないな。長谷川伸は泣かせ方があざといとか言いながらすっかりその手にはまったのでありました。

03/04/25
感想文とか

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