ゴジラの味噌汁

かげろう(!日記)
'!' は論理演算子 Not です。
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03年  05月 某日

■  カルト教団
パナウェーブ研究所と名乗る白装束の集団に警察の捜索。
確かに不気味な集団ではある。「白い恐怖」(^^)
訳の解らない教義に基づいて訳の解らない行動を繰り返す。問題は社会規範を無視して自分たちの基準で行動する事だろう。一般住民からすれば理解できない集団が身近にいるのは不安が募るのは理解できる。警察もオームを野放しにした反省から早めに手を打ったんだろう。

ああ、でもこの数週間の経緯を見ていたら以前見たロマ人のドキュメンタリーを思い出してしまった。
ロマって云うのは普通ジプシーって呼ばれる人々である。
元々インド北西部をルーツにしてヨーロッパに移動した民族であり、宗教の違い、生活習慣の違いから長い間(今も)迫害を受けてきた。
いわく、邪悪な神を信仰する。
いわく、平気で盗みをする犯罪者である。
いわく、風呂に入らないから臭い。
いわく、変な服を着ている。
いわく、変な言葉を話す。
etc. etc.
服や言葉は単に習慣が違うだけだが、ジプシーは犯罪者で、平気で盗みをするとかの偏見は日本人にもある。彼らは彼らの社会規範の中で行動しており、彼らにとっても盗みが良いはずはない。しかし迫害と貧困の中で彼らにとっての異民族であるヨーロッパ人からの些細なかっぱらいに罪悪感を持たないのも仕方ないのかもしれない。それが偏見と無理解を助長する。民衆の嫌悪感は権力を動かし、各国からの追放や処刑、処罰となってさらに迫害される。
今回の一連の騒動は同じ事が日本でも簡単に起こりうる事を示唆した。

別にパナウェーブを擁護する訳じゃない。違法行為があればそれは厳正に取り締まるべきだし処罰されるべきは処罰しなければならない。現に処罰されるべき違法行為も行われているようだからそれなりの対処は必要だが、あくまでそれなりに、である。
だけど微罪を名目にした全国一斉捜査ってのは行き過ぎじゃないか。マスコミが住民の味方面して騒ぎ立てる中でパフォーマンスのような権力の行使はさらに対立を煽るようなもんだ。確かに社会に対して非協調的な集団だから将来凶悪な集団に変貌する可能性はある。しかしそれはもっと地道な情報収集と冷静な判断で芽を摘んでいかなければならない問題だ。それが公安の仕事なんじゃないか。
電磁波がどうのとおかしなことを言っているが、自己完結してるうちは危険は無いが主張を外に押し付けるようになると危険である。
ロマ人は宗教や習慣を外に押し付けたりしない。
オームは姑息な手段で今も膨張を目指しているが、彼らはどうなんだろう。その辺の報道は無い。危険か安全かの判断はそれからである。判断できない段階で偏見を持つのも危険である。
昔、イエスの方舟騒動なんてのがあったが、騒動が収まってから彼らへの評価は180度変ったのを覚えている方も居よう。
無理解と偏見が差別を生む。難しいことだが、寛容な精神で無視する事も必要だろう。
2ちゃんねるの時事や社会の関連板を見ると胸の悪くなるような差別用語が並んでいる。だが彼らが実生活で行動しない限り「発言」は自由であるのと同様であるべきだ。

ロマ人に関しては
http://www.asahi-net.or.jp/~ud4k-ymd/roma02.html
このあたりが参考になります。

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