多軸制御のNC切削機ってのは金型加工用には随分前から有ったんだけど、これの凄いのは驚異的な価格の低さ。削る材料をブラスティックとアルミくらいの軟らかいものに絞ったから実現できたと言っていい。
モデラー(こちらは模型を趣味としている人)にとっては垂涎の的だが、しかし、いくら安いったって実売価格で30万近くするものを、おいそれと買えやしない。せめて10万以下じゃないと趣味のためだけに買う人は少ないと思う。
だけど振り返って私がパソコンをはじめた頃(まだ「マイコン」という言葉と同居してた頃だから20年以上前だけど)はプリンターも30万以上していて、とても手が出る代物じゃなかった。それが今は1万以下でも買えるようになったし、当時のプリンターとは比べ物にならないくらい性能もよい。(当時はキャラクタープリンターといって、勿論モノクロだし英数字とせいぜい半角カタカナしか打てなかった。)
最近、3万円台で手に入る(紙の)カッティングマシンが出てペーパークラフトファンの間で話題になってるけど、これだって以前はデザイン関係のプロが使う一台100万もするような機械しか無かった。(うーー、これ欲しいけど今貧乏だからなぁ)
自動切削機だって安ければ一般の需要はあるんじゃないだろうか。たとえば、、、何でもいいや、たとえばマウスの形が手にしっくり来ない。たとえば電話のデザインが気に入らないってとき、これがあれば中のメカだけ買ってきて外形は自分の好きなデザインで作り直す。工作好きなら絶対やりたくなるはずだ。模型って言うと男の専売特許みたいだけどクラフトまで広げれは女性も欲しがるだろう。いろんなアクセサリーも思いのまま。
一家に一台とは言わなくても10軒に1軒でも「モデラー」のような機械が普及したらどんな世界が広がるんだろうか。
いま、私はネットでペーパークラフトの型紙を配信してるわけだが、これもプリンターが普及してなかったら意味の無いことだ。かつては印刷屋さん(プロ)しか出来なかったことが誰でも出来るようになった。
これが普及したらネットでマウスや携帯や、身の回りのアクセサリーのデザインデータを配信するサイトもできるなぁ。いや、個人でオリジナル・プラモデルのデータを作って配信する強者も現れるに違いない。
おっと、そうなると既成のプラモデルをスキャンして配信するアホも出てくるかもしれない。音楽やビデオ並の保護が必要になるんじゃないか。
、、、なんてね。妄想を膨らめてみました。
いや、実現の可能性は高いぞ。