ゴジラの味噌汁

かげろう(!日記)
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05年  12月 某日

■  危篤
今日のテレビは一日中「耐震強度偽装事件」の証人喚問。
姉歯某。自己保身のためのファウルは誰でも大なり小なり犯す可能性はあるし、下請けの悲哀が解らないではないが、自分と家族の生活を守るために何百、何千の人の命を危険にさらしたことの言い訳にはならない。
それより何じゃい、あの議員の質問は。お前の意見なんか聞いてない。選挙演説じゃないんだからさっさと質問しろよ。

そんな中、昨日から待っていた「はやぶさ」関連の記者会見。勿論テレビ中継があるわけじゃ無いから「松浦晋也のL/D」だけが頼り。朝から何度もチェック。
上の記事が出る前に速報。うわぁ、だめか...

幾つかの新聞社のサイトを見る限り帰還予定が2010年に延期と云った見出しだけれど、記者会見の様子を見ると現状は、医者も手を出せない意識不明の危篤状態という感が強い。

電源が落ちてビーコンすら受信できない。地上からのコマンドも受け付けないほど姿勢を乱して回転している。
今出来るのは回転モーメントが減衰して姿勢が安定するのをじっと待つだけ。その時太陽電池パネルが反対を向いていたら...電力が回復しないで...って読めるわけだけど、確率の問題ってそういう事ですか?

>70%で通信復旧できる可能性があるなら、運用を続けようということだ。(川口PM)

確かに復旧の可能性が3分の2なら悪くはない。でもその先に待ってるのはもっときわどい運用。
スラスターが復旧しなければイオンエンジンの中和剤として積んでるキセノン噴射で姿勢を制御して帰還軌道に乗せるって超裏技。これ、車で言えばハンドルが壊れたからアクセルとブレーキでスピンターンを繰り返しながら目的地に向かうようなものだ。
つまり
>現状はくしゃみひとつで危篤に陥る状態である。帰還は、重病人にポストまで歩いて貰ってはがきを出そうとしているようなものだ。(同)

可能性がある限り諦めない。この姿勢には頭が下がる。
でも運用チームの皆様、この一ヶ月へとへとだと思います。今はゆっくり休んで鋭気を養って頂きたい。
そして必ず地球圏への帰還を果たして欲しい。気長に待つとしよう。


さて、気を取り直して与太話。
この数回の記者会見の中で度々登場する「みそすり運動」って言葉。
コマの回転が落ちてきたとき大きく首を振るような動作のことなんだけど、いやー、久々に聞きました。いや目にしました。今でも使ってるんだなぁ。
初めて聞いたのは子供のころ。多分地軸が長い時間で移動するのを説明する教育番組か何か。その頃、すでに「随分古い言葉だなー」って思った。我々の世代ならやったことは無くても辛うじて「味噌を擂る」の意味を理解できるけど(それにしても「胡麻を擂る」方がまだ身近だったな。「日本一のごますり男」とか)、今の子供には何の事やら理解できないでしょ。
よほど酔狂じゃなければ自家製の味噌なんて作らないし、すり鉢だって滅多に無いよ。

こういう意味不明の言葉は解りやすい言葉に置き換えるのが良いのか、昔の生活を伝えるために残すのが良いのか?
でもロートルには「コーニング」よりは解りやすいんだけどね。

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