ゴジラの味噌汁

かげろう(!日記)
'!' は論理演算子 Not です。
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04年  02月 某日

■  3Dモデラー
私がペーパークラフトを作るときは、まず何処でパーツを分解するかを考えて適当に紙を切って当りを取る。それを元にして寸法を調整しながら試作を繰り返して形を整えていくという真にもって昔ながらのローテクな手法で設計していく。早ければ3回位で形になるときもあるが場合によっては数十回も試作を繰り返さないと寸法が合わないときもある。特に微妙なカーブのときはかなり苦労することが多い。

それでもパソコンがあるから一度作ったデータを残してそれを改造していけばいいのでかなり楽ではある。もしパソコンが無かったらとても私のような素人に設計できるものじゃない。

そんな方法で作っているのがこの写真。
一見簡単そうだがカーブを表現するのはかなり大変な作業になった。特に断面形状が円とか楕円のような単純な形じゃなく、微妙に逆三角形になっているので、全体のバランスをとりつつ接合部の曲線を合せていくのは何度も試作をしないとピッタリ合わない。見ての通り未だ作り掛けなのにめげてきた。

しかし、最近は「ペパクラデザイナー」というソフトを使って作られた作品も多く、これを使えればこんなものは簡単に作れる(はず)のである。
これは3DCG用に作られたポリゴンデータをペーパークラフトとして使える2Dデータに展開してくれる便利なソフトだ。だから3Dのデータさえあれば一瞬にして型紙が出来てしまう。もちろん他人様に見せるにはそれなりの操作をして体裁を整えなくてはならないが、先のような方法と比べれは格段に効率的である。

で、今までにもこれを使いたいと思うことは幾度もあったが肝心のポリゴンデータを作れない。
「ペパクラデザイナー」には「六角大王」という3Dモデラーが付いてくる。他にも「メタセコイア」というフリーのモデラーにも対応している。ところがこれがどうも上手く使えない。
画面に打った点を結んで面を作っていくのだが、何度やっても点のXYZの座標が思うように制御できないので諦めていたのだ。もちろん他の市販のモデラーにも対応しているが高いお金を払っても私に使える保証も無いから選択肢にはならない。
だけど、今回のようなメカを作ろうとすると何時までも避けてもいられないのでもう一度頭の中を空にして初めからやり直すことにした。多くの人が趣味で3DCGを描いているんだからコツさえ掴めばそれほど難しいものじゃないと思うのだ。

実を言えば3Dには以前から興味は有るにはあったが、このモデリングがいつもネックになっていた。もう、大昔、8ビットパソコンでワイヤーフレームで2点透視図を描くプログラムを組んだこともあるし16ビットになったときはアニメーションに挑戦したこともあった。ただ、その頃はデータの入力をキーボードでやらなくちゃならなかったから複雑な形は出来なかった。図形のすべての点をXYZの各座標で打ち込むというとんでもない作業をしなくちゃならないのだった。

とにかく既に解っていることも確認しながら点を打ったり動かしたり、チュートリアルを読み直して単純な形を少しずついじってみる。そんなことを繰り返してるうちにふっと気が付いた。
三面図で点を指定すれば判りやすいじゃん!
今までは斜めの視点からポインティングしていたから角度を変えて見るとおかしくなっていたのだ。なるほど、これなら感覚的に位置が指定できるしグリグリ回せば全体のバランスもよく分かる。既にモデラーを使いこなしてる人にとっては当たり前のことなのか、それとも、もっと使いやすい方法が有るのかは知らないが、なぜこんな簡単なことに気が付かなかったんだろう。どちらにしてもこれなら何とかなりそうだ。

ということで作ってみたのが右の画像。まだ慣れないから悪戦苦闘しながらほぼ一日掛かったが、それでも上の型紙を作るには2週間くらい掛かっているから格段の早さだ。
これを展開してみると今までの努力は何だったの?ってほど簡単に綺麗な展開図が出来た。まあ、この出力をそのまま作品にするつもりはないけど強力な支援にはなるぞ。

ちなみに、これは従来の方法で作った試作3回目。
こんな複雑な形は逆に古いやりかたの方がすっきりと簡単に出来る。両方の長所を選べばいいって事だ。
これで解る人には何を作ってるか解るかな。でも完成は遠い。
もう一つ問題は資料が少ないって事。写真とか、何でも送って頂けると嬉しいです。

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